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ワンポイントあどばいすadvice

表情づけ@(強弱

曲に表情をつけていく…ってどういうことでしょうか?具体的にどんなことをしますか?

表情づけのことを「曲想をつける」とも言います。つまり、曲に対する作曲者または演奏者の想いをあらわしていく・・・という意味です。これは、とても奥が深いのでトピックを数回に分けて考えていきたいと思います。

まず、今回は表情づけの第一歩として比較的簡単にできる「強弱」、特にフォルテについて、少しお話していきましょう。

フォルテやピアノなど、楽譜には強弱の表示がありますが では、フォルテ(大きく)って一体どのくらい大きくすればいいのでしょうか?また、一概に”大きく”と言ってもフォルテの音にも「激しいフォルテ」「喜びの頂点のようなフォルテ」「豊かなフォルテ」「裂けるようなフォルテ」…いろいろなタイプのフォルテがあります。

そして、もうひとつ気をつけてもらいたいのはフォルテの音量には「その人がきれいに出せるフォルテ」の限界があるということ。それは、その人の持つテクニックや時には体や手の大きさによることもあります。

フォルテを見ると、とにかく大きな音を出そうと力まかせに鍵盤を叩いていませんか?まるで怒ってドアをバシャン!っと足で蹴って閉めたような(?)”痛い”音になってしまいます。また、「音が割れる」という表現もよく使われます。どのタイプのフォルテにしても、聴いていて「うわぁ〜」っと耳をふさぎたくなるようなフォルテはいただけません。

きれいなフォルテをつくるには肩や手首の力を十分に抜くこと
また、体重を支えられるぐらいしっかりした指をつくることが大切です。

体が小さいから、ちっちゃめのフォルテしか出せないというものではありません。練習次第で、いくらでもきれいで豊かな響きを持つフォルテを演奏することができるようになります。

感情の盛り上がり、クライマックスなどドラマチックな脚色には欠かせないフォルテ。今の自分には、どのくらいまで”音の割れないフォルテ”を生み出すことができるのかを把握して、作曲者が聴いたら、思わず拍手したくなるようなダイナミックな演奏を心がけてください♪

音符が弾けるようになって、誰でも最初に習う”表情づけ”は強弱です。フォルテもピアノも、その数を並べるほど”フォルティッシモ”、”フォルティティシモ”など名前を変え、「より大きく」「更に大きく」…など、なんとも漠然とした表示です。現代曲ではフォルテが7こも並んでいる曲もあるんですよ!でも、実際にそんなに強弱の幅を持った演奏者なんていないでしょう?要するに、楽譜に書かれている強弱記号は目安でしかないのです。それを弾く側が自分なりの解釈、テクニック等の条件と考え合わせ、゛Myバージョン゛にしていけばいいのです。作曲した人が聴いたら、「へ〜、そんなふうに弾かれるとは思ってもいなかったけれど、それも結構いいんじゃない?」なんて感心しちゃうような曲作りを目指して、いろいろな表情づけの工夫をしていきましょう〜♪

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表情づけA(メリハリ

曲に表情をつけていく…ってどういうことでしょうか?具体的にどんなことをしますか?

前回は、比較的簡単にできる表情づけの第一歩として、強弱…特にフォルテについて
考えてみました。今回は、スタッカートやアクセントといったアーティキュレーションについて考えてみましょう。楽譜の中に書かれている音符以外の文字や記号は作曲者からあなたへのメッセージです。

音をなめらかにつなげてもらいたい気持ちを表すスラーや、軽快にひとつずつ切って演奏するスタッカート、その音だけを誇張したい時に使われるアクセント…、その他にもいろいろなアーティキュレーションの標示があります。曲に表現をつけていくにあたり、強弱同様、作曲者が書き残したこれらの標示を丁寧に音にのせていくのはとても大切なことです。

でも、スタッカートやアクセントを見るとどんな曲でも同じように「その音を短く切る」「その音だけ強くする」というふうに考えていませんか?例えばスタッカートひとつとってもついている音符の長さやテンポによって切り方が変わってくるしアクセントだって、フォルテのパッセージの中にあるアクセントか、それとも小さな音の上についたアクセントかによって、その強さは違うはずです。

アーティキュレーションは言ってみれば言葉のメリハリのようなもの。子供に絵本を読んであげる時その場面に合わせて声色を変えたりひとつの単語だけ強く、または弱く発音することにより緊張感を生み出したり。そんな効果を思い描きながらまずは、楽譜に書かれたメッセージを忠実に再現していくところから始めましょう。そして、こまかいアーティキュレーションがつけられるようになったら今度は少しピアノを弾くことから離れて、曲の背景を知ることによって表情づけを仕上げていきしょう。

次回は「曲の背景」について考えてみたいと思います〜♪

★先日、テレビで女優メリル・ストリープのインタビューを見ました。女優という仕事は「役に魂を入れていくこと」という言葉に、楽器を演奏するということもある意味同じではないかと思いました。「脚本=楽譜」で、脚本をもとに役者がその人なりの解釈と個性で役に魂を入れていくように、演奏者も楽譜に書かれた音、つまりセリフをもとにさまざまな表情づけをしていくことにより曲に魂を入れていく・・・。それは、曲のレベルやジャンル、長さにかかわらずできることだと思います。こういうふうに書いてしまうと、あまりに大袈裟っぽくて楽器に向かうのが怖くなってしまいそうですが〜難しく考えず、まずはいつもより少し余計に時間をかけて楽譜をながめるところから始めましょう。見過ごしていたちっちゃなアレやコレ・・・ひとつやふたつは必ず見つかります。そのちっちゃな゛何か゛が、その曲に欠かせない大切なスパイスかもしれませんよ〜♪

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表情づけB

強弱や、アーティキュレーション(スタッカートやアクセントなどのメリハリ)といった基本的な表情づけができたなら次は、少しピアノから離れてコンピューターの前か?図書館へ行って下さい。

あなたは、今自分の弾いている曲の作曲家がどんな人で、その曲がいつどこで書かれたものなのか知っていますか?「まさかぁ〜!?」と思うかもしれませんが作曲家の名前すら知らずに弾いている人って結構多いんですよ。その曲の背景を知って弾くのと、知らずに弾くのとでは、出来あがりがまったく違います。

例えば…同じ Moderato(歩くような速さ)標示でもその歩く速さの感覚は1700年代と現代のそれでは違うはずだし、作曲者がその曲をどういう状況のもとでどのような想いを込めて作ったか知っていれば、曲に対する理解もぐっと深まり、そこからまたいろいろなイマジネーションが膨らんで曲にさまざまな彩りを加えることができます。
あなたが今、練習している曲について以下のことを調べてみましょう!

@作曲者はどこの国の人か?
Aどの時代に生きていた人か?
Bその曲は、いつ書かれたか?
Cその曲の背景(作曲した時、作曲家はどういう暮らしをしていたか、なぜその曲を書いたか?など。)

有名な曲の場合は、曲目解説書を一冊手に入れるだけで、すべてわかってしまいます。また、最近では、インターネット上でもこれらの情報は簡単に入手できるので是非試してみてください。

みんなに敬遠されがちな、あの音階マニアのハノンさんも、練習曲の大家バイエル氏もツェルニー氏も、その”人となり”をちょっと知るだけで、親近感がわいてきて練習に入る力もグッと深まるはず。それから、題名を持つ曲には必ず作曲者がヒントとした物語なり情景、私生活での出来事があります。ピアノの前に座って鍵盤をたたいているだけが゛ピアノを練習する゛ということではありません。曲の背景を知ることで、曲への理解を深め、より説得力のある演奏に仕上げていきましょう〜♪

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ペダル

初めてペダルを入れて演奏した時の気持ち…今でもはっきり覚えています。なんだか、自分がすごいピアニストにでもなったようなゴージャスな気分!そして、演奏がとても上手になった気がしました。しかし…ペダルは魔物〜♪いつしか、それに気がつくようになりました。

音がブチブチ切れちゃってもペダルを踏むと音はつながって聞こえるしエコーのおかげで、音楽がカッコよく聞こえて、なんだかいろいろ誤魔化せちゃう!

自分では”上出来!”と確信していた演奏なのに、ある日 先生に「ペダルを取って弾いてごらんなさい。」と言われたら、まるで真っ裸にされたように心細くなり、全然弾けなくなった〜という苦い経験があります。

ペダルは基本的に…
@指が届かない、音が飛んでいる、和音が続いている〜などの理由で指だけではどうしてもフレーズをなめらかにできない時
Aペダルを使うことによって生じる音響効果(エコー)が演奏に必要な時
…に使われます。

基本は、まず自分の指でレガートをつくる努力をすること!ペダルはあくまで「補助」として最後のお助けマン♪と考えるべし〜。「どうせペダルがつなげてくれるんだからなんでそんな無駄な努力をするの?」という質問をされたことがありますが曲の仕上がりを聴けば、一目瞭然!!(一聞瞭然?)誤魔化しは、あくまで誤魔化しです。また、演奏効果目的のペダルは楽譜に書いてある踏みかえ指示をあまり過信しすぎず自分の耳でよく聞きながらタイミングをみて踏みかえること。

「ここで踏んで!」「今離して!」と足に命令してしまうと、自分があやつり人形になってしまったようで音楽がぎこちなくなってしまいます。一度ペダルをつけて練習を始めるとその後、ペダルをとって弾くということがとても苦痛になってしまいます。「ペダルはおまけ」…最後の楽しみにとっておきましょう〜♪

ひとことに「ペダルを踏む」と言っても、踏み込む深さや速さによって、効果にさまざまな変化をつけることができます。また、上級になると足をペダルから離さずに細かく震わせて「にごる」寸前のエコーを長ーーーーくつけるペダリングなど、たかがペダル〜されどペダル・・・奥が深くて、やはりピアノには欠かせない大切な機能のひとつです。そして、そのペダルと末永く上手につきあうために重要なのは、やはり自分の作り出す音にいつも敏感に耳を傾けるということです。地道な一歩から〜耳と足のスムーズな連携プレイがいつか必ずできるようになりますよ〜♪

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目に見える音楽

先日、友人から曲を弾いている途中で飽きてしまって困る…という相談を受けました。

決してピアノを弾くということが嫌いなわけでも、その曲が嫌いなわけでもないけれどなんだか弾いててつまらない…ということ、ありませんか?そんな時、私は曲に合わせたストーリー作りを提案しています。

最初は”難しい”とか”恥かしい”と感じるかもしれませんがこのストーリーは、誰に話すわけでもないし「いい」「悪い」なんてはじめっからないのです。ラブストーリーでも〜アクションものでも〜サスペンスでも〜その曲の流れに合わせて自分が感じるままに物語をつくります。

これをすることによって〜
@自分が持っている漠然とした曲に対するイメージを具体的にまとめる力がつく=説得力のある演奏への第一歩
A物語(=曲の流れ)に合った音色をイメージしやすくなるので音に対して敏感になる
B音楽に自然とストーリー性がうまれてメリハリのついた演奏になる 
〜などのメリットがあります。

最初は”子供っぽい”とバカにしていた私の友人は、今ではすっかり作家気分でピアノの前に座っている時間よりあらすじ考える時間を楽しむようになったとか…。ダマされたと思って是非一度お試しを〜♪

★私は以前ついていた先生から、この「物語づくり」の他にも「音からあなたが感じる色をぬってごらんなさい。」と、楽譜に色鉛筆で色をぬってくる宿題を出されたことがあります。最初はもちろん、そんなことをする意味すら理解できなかったし、音と色が自分の中で結びつかず、何も感じていないのに勝手に好きな色を選んで色キチ楽譜を作って持って行ったものです。でも、その色キチ楽譜を眺めながら練習を重ねていくうちに、「あれ?ここは水色よりも、濃い緑っぽく弾きたい」など、漠然と自分なりに音楽と色のイメージがわくようになりました。
「音」という目に見えないものを操って「音楽」を奏でようとする時、一度その゛目に見えないもの゛を自分なりの方法で゛目に見えるもの゛にしてみてはいかがでしょう? その向こうに、いつかあなたの音楽が見えてくるかもしれませんよ〜♪

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”あがる”対処法

自分の家で、自分のピアノに向かいひとりで練習している時には「わたしって、なかなかやるじゃない〜!」と、自分の演奏に思わず惚れ惚れすることすらあるのに…なぜか先生の前や、舞台にあがるとあんなに練習したアソコもココも頭が真っ白になり、指が思うように動かなくなる〜なんて経験は誰にでもあるはず。

そういう私も久しぶりのコンサートまでいよいよあと一ヶ月となり〜リハーサル時には、今までにない緊張感が漂いはじめました。今までに、それなりに大きな舞台も経験してきましたがいつまで経っても「あがる」ことを克服することはできません。そして、結局「あがらない」なんてことを期待するのはやめて「あがる」ことは当然のこととあきらめ「あがる」度合をちょっとでも少なくしたりあがった時の対処法を見つけることに頭を使うことにしました。

人によって、あがった時の状態や度合はさまざまなので、一概には言えませんが以下、私の場合の対処法を"そっと゛お教えしますので何かの参考になれば…と思います。

@一に練習。二に練習!
当然のことながら、練習不足で自信がないと あがります。弾く前に、どんなに緊張しても「あれだけ練習したんだから大丈夫!」と自分に言い聞かせられるだけの実績を作っておくこと。

A堂々とした態度で!
先生の前でも、舞台の上でも実はどんなに心臓バクバクであろうと顔や態度に出さないでハッタリをきかせ、いかにも自信ありげに振舞う。

B弾く前に一呼吸おく。
緊張すると、心臓の鼓動がふつうより速くなっているのでちょっとの "間゛も実際より長く感じるものです。焦る気持ちもあり、椅子に腰掛けると
すぐに弾きだしたくなりますが…そこでチョット待った!鍵盤をじっと見つめ、手を2〜3回ぎゅっぎゅっと握りしめゆっくり「5」まで数える。この”間”を置くことで少しは気持ちが落ち着く…はず。

C 間違いを気にしない。
緊張していると、ちょっとのミスが自分ではとてつもない大ミスをおかしたような気がして落ちこむものですが
、後で録音を聞いてみると、自分でさえ気付かないほど些細なことだったりするものです。ですから、人前で弾いている時のミスはあまり敏感になりすぎずすぐに忘れましょう!ミスを気にするあまり、その後の演奏に影響する方がよっぽど損をします。

今は亡きクラウディオ・アラウという名ピアニストは、演奏を終えるといつも「あれ?僕は今どこにいるんだっけ?」と、自分がどの国のどのホールでコンサートを開いていたのか忘れてしまうほど、演奏に没頭したそうです。なかなかそこまで自己陶酔して演奏に浸れる人はいないと思いますが、プロのピアニストや、コンクールなどで審査員を前に演奏する時以外、緊張のあまり止まってしまった、間違ってしまった…なんていう技術的なつまづきは、ほんのちっちゃなアクシデント。それよりもっと大切なのは、あなたが゛演奏する゛ということを楽しむことです。失敗を恐れず、アクシデントは笑いで誤魔化すぐらいの気持ちの余裕をもって、レパートリーを披露する機会をもってみてください。聴衆を前に演奏することによってしか得られないものは、たくさんあるのですから〜♪

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録音のススメ

新しい曲を練習し始めて、ある程度音がつかめるようになると「ここから先、何をどのように練習していいかわからない」とおっしゃる生徒さんがいます。

確かに、音を覚える最初の段階では、反復練習だの片手練習だの〜やることはたくさんあるし、その成果もみえやすいので練習方法に苦労しないのかも知れません。でも、いざ音を弾くことに慣れてくると「この先、どーすればいいのか?」と、逆に行き詰まってしまうんですね。そんな時、一番効果的な練習方法は「自分の演奏を録音してみる」ことです。弾いている時って、"弾くこと"に一生懸命になってしまい、意外と自分の演奏が聴けていないものです。

録音したものを、客観的に聴くとテンポが速くなっていたり強弱がはっきりしなかったり左手ばかりが大きかったり…必ず「へぇ〜〜〜」と、自分で驚くようなことのひとつやふたつはすぐに発見できます。

私が学生の時には、自分の演奏を録音して聴いて「自分が良いと思うところ」そして「直すべきところ」を、それぞれ10こずつ書き出し、更にその理由まで説明できるようにしてくる〜という宿題を出されたものです。

どちらも、10こ書き出すというのは簡単そうでなかなか難しいものです。何回も何回もテープを聴いているうちに演奏の細部までこだわる聴き方ができるようになり、やがてそれは実際に弾いている時にも役立つようになりました。ピアノの前に座って鍵盤をたたいているだけが「ピアノを練習する」ということではないことが、この練習方法を通してよくわかります。

今では、録音機能が内蔵されているピアノが多く出回っているので自宅でもかなり質の良い録音ができますが、アコースティック・ピアノの音を、ふつうの部屋でレコーダーを使って録る場合は、どんなに良い機器を使っても実際の演奏より @強弱の幅が出にくい Aかたい音質に聞こえる Bレガートに聞こえにくい などの難点があるのでそれを心得てあまり自分に厳しくなり過ぎませんように〜!

自分の演奏を録音して聴くって、なんだか恥ずかしいものですが、その効果はかなり期待できます! 先生に注意されたのにピンとこなかったことが理解できたり、自分ではやっていたつもりのアレコレが実際にはよく伝わっていなかったり…。自分が先生になったつもりで自分の演奏を批評する〜。あるレベルに達した後は、これが一番の上達方法だと思います。ただ忘れちゃいけないのは、必ず良いところも悪いところと同数だけ挙げること。 これらのポイントに注意して、こまめに自分の演奏を録音して聴いてみてください。その成果はピアノに向かって練習している時以上かも〜♪

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あおば♪ピアノの部屋

最寄駅:東急田園都市線青葉台駅
徒歩/約17分
バス/駅前より5分・徒歩1分
車/国道246号より5分