今月は3日にショパンコンクールが始まってから、レッスンにいらして「真夜中のLIVE配信を見ていて寝不足です。」「ずっとコンクールの演奏を聞いていて、自分の練習ができていません。」というメンバーが多くいらっしゃいました。
近い距離から映された指の動きが見れたり、同じ曲でも弾く人によって個性の違いを感じたり、今まで知らなかった曲が聞けたりと、臨場感あふれる動画配信はとてもありがたいです。私も少しだけ見るつもりが、気がついたら「もうこんな時間!」ということが多々ありました。
才能あふれる若いピアニストたちの演奏を聞くだけでなく、誰が次のステージにすすめるのか予想したり、 気に入った“推し”のピアニストがいる人にとっては、ワクワクドキドキしながら結果発表を待つのもコンクールの楽しみ方のひとつ。
もちろん、当事者のピアニスト達にとっては楽しいどころではありませんが……。
ミスをしない人たちばかりのハイレベルな競い合いに挑むということがどれだけ厳しいものか、前回のショパンコンクールの裏側を記録した映画「ピアノフォルテ」を観るとよくわかります。
この映画は以前ブログ内で紹介しましたが、観に行ったメンバーさんに勧められて私も映画館へ足を運んでみました。
観ているだけで、まるで自分のことのように緊張とプレッシャーを感じてどっと疲れましたが、心血注いで苦しみながらも高い目標に挑む若いピアニスト達の姿は立派で美しく見え、また羨ましい気持ちにもなりました。
それと同時に、コンクールというものを否定するわけではありませんが、ショパンが生きていたら、自分の曲でこのように競い合って順番をつけることをどう感じただろう?とも思ってしまいました。
音楽に限らず、芸術分野での勝敗は絶対的なものではありません。審査員の顔ぶれが違っていたら、演奏の順番が違っていたら、結果も多少違っていたかもしれません。
もし、推しのピアニストが予選落ちしていても、今後の活動をフォローして応援してあげて欲しいと思います。
さて、ショパンコンクールも終わったところで、来月のジョイフルコンサートに参加予定の皆さんは、仕上げの練習に集中して、本番でいつもどおりの演奏ができるよう準備をすすめてください。
31日のエントリー締切りもお忘れなく!
