横浜市青葉区大人のピアノ教室 あおばピアノの部屋ブログ

行って来ました!「四谷怪談」

暑い夏は怪談でひんやり……というにはまだ少し早いですが
先日、渋谷の文化村シアターコクーンで上演されている
コクーン歌舞伎『四谷怪談』を観て来ました。

ポスター

コクーン歌舞伎は、古典の演目を現代的に演出したもので
私のように歌舞伎について何の知識もないド素人でも十分楽しめます。

とは言っても、やはり少しは予習して行けばよかったと反省。
『四谷怪談』はお岩さんの怨念の話……程度しか知らなかったので
最初の15分ぐらいは登場人物たちの関係がわからず
話しがつかめずチンプンカンプン。

でも、徐々に話がみえてくると
歌舞伎界の若きスター、中村獅童や勘九郎、七之助兄弟の
迫真の演技にぐいぐいと引き込まれていきました。
中でもお岩さんの妹、お袖を演じた七之助さんは
女性より女性らしい……と言うのもおかしいですが
所作が美しく繊細で惚れ惚れ~。

しかし圧巻はやはり、お岩を演じたベテランの中村扇雀さん。
陰謀により毒薬を飲まされ、見るも無残な醜悪な顔になり
夫の裏切りに対する悲しみと恨みに身悶えしながら息絶えるまでのシーン。
あまりに壮絶、鬼気迫るものがあり
芝居だということを忘れて心臓がバクバクしてしまいました。
本当に凄かったです!

ベースは歌舞伎という古典芸能でありながら
そこにトランペットやヴァイオリンなどの西洋楽器の生演奏が入ったり
スーツ姿のビジネスマン達が舞台を横切ったり
仰々しいセリフの中にさりげなく現代の話し言葉が混じったりと
不思議な魅力のある舞台で、
来年のコクーン歌舞伎も是非観てみたいと思いました。

それにしてもこの公演、6月6日から29日まで一日も休むことなく
しかもその半分以上は一日二回も上演するのです!
プロなんだから当然、と言ってしまえばそうですが
一緒に行った友人と
「あの迫真の演技を一日二回もするなんて
どうやってメンタルをコントロールしているのだろう。」
「一ヶ月近く、病気も怪我もせず本番を務めるって
どんなふうに健康管理しているのかな。」……などなど感心することしきり。

そして最後に
「私達、女優でなくてよかったわねー!」な~~んちゃって。