手に取るのをちょっとためらいたくなるような固いタイトルですが
「ピアニストの脳を科学する」という本を読んでみました。
「ピアニストはどうして膨大な数の音符を覚えられるのか?」
「どうして右手と左手を別の生き物のように巧みに操れるのか?」など
ピアニストの脳と身体のメカニズムを科学的なデータをもとに
分析、解説した本です。
"科学的なデータ"などというと難しそうに聞こえますが
著者は、[音楽演奏科学者] という肩書をもち
工学、医学の道にすすみながらも
ピアノをずっと勉強し続け、コンクールに出たり
リサイタルを開いたりする腕の持ち主だそうで
内容は「イメージ・トレーニングの効果」
「良い耳の育て方」
「ピアニストの省エネ術」
「表現のための身体の使い方」
「感情をこめて演奏するとは?」など
ピアノ演奏のノウハウ本のようでスラスラと読みやすい本でした。
指が速く動いたり、難しい曲が弾けるようになったり、暗譜ができるのは
ひとえに練習の賜物だと思っていましたが
『脳がそれを可能にさせるように進化したから』
という説明には新鮮な驚きをおぼえました。
よくよく考えてみれば当たり前のことですが
ふだんピアノを弾く時に、指のことは考えても
あまり脳を意識したことはありませんでした。
「ピアノを弾くとボケない!」とよく言われますが
確かに、楽譜を見て そこに書かれた音のひとつひとつを理解し
10本の指を動かし、さらに表情をつける工夫をして…という作業は
さまざまな脳の部位をつかうことになり、とても良い刺激になるようです。
弾けなかった曲が弾けるようになる
これは相当な脳トレをしていることになります。
…と、こんなことを書いていながら
実は私は、最近自分でも信じられないような
ボケをすることが多くなり、ちょっと落ち込んでいます
「ピアノを弾く人はボケない!」ハズじゃないの~~???
次のレッスンの予定を決めて
生徒さんにその日時を書いたメモを渡しておきながら
自分の手帳には書き込まずスッポカしたり、
一生懸命に忘れないつもりでいたことを
何を忘れないつもりでいたのかを忘れ、
「〇〇やらなくっちゃ!」と椅子から立ち上がった瞬間に
何をやろうと思ったのかを忘れ・・・ショックです
人間誰しも歳を重ねれば、それなりに
身体のあちこちに老化現象が出てくるのは仕方ないことだと思いますが
できれば少しでも長く現状維持したいですね。
そこで、藁にもすがる思いで読んでみたのが次の3冊。
●脳が冴える15の習慣
●100歳までボケない101の方法~脳とこころのアンチエイジング
●いつまでも「老いない脳」をつくる10の生活習慣
どれもふだんから心がけていることですが
共通して書かれていたのは~
①腹7~8分目の食生活
②適度な運動を心がける。たくさん歩く!
③好奇心をもって、新しいことに挑戦する
④人とのコミュニケーションを大切にする
⑤ストレスをためない
とりあえず引き続きこれらを心がけ
本に書かれていたたくさんのヒントを参考に
皆さんに迷惑かけないレベルのボケ度が維持できるように
努力していきたいと思います ・・・あ~、悲しい・・・。