先月コンサートを終えたばかりですが、来年5月開催予定のロベルト&クララ・シューマンの特別企画コンサートに向けて、さっそくシューマン続きのレッスンの日々が始まりました。
今現在、ロベルトの曲を演奏する予定のメンバーは16名、クララの曲は3名。
作品数と作曲家としての知名度で勝るロベルトの曲を弾くかたのほうが圧倒的に多いですが、実際に練習を始めてみると「声部がからんでいて弾きづらい」「どこがメロディーでどこが伴奏かわからない」など、一筋縄ではいかないシューマンの難しさに皆さん気づき始めました。
シューマンのピアノ曲のなかで最も広く親しまれている「トロイメライ」。
あのゆったり穏やかでシンプルに聞こえる曲の楽譜が、これほど声部の入り組んだ複雑な楽譜だと信じられるでしょうか?

これがシューマンの作品の特徴であり難しさでもあります。
でも、しっかり丁寧にレッスンして、きれいに弾きこなせるようにサポートしますので大丈夫ですよ!
ところで、シューマンは作曲以外にも音楽雑誌の創刊や評論の執筆など文学の面でも広く活動し功績を残しました。
彼が雑誌で発表し、のちに「ユーゲントアルバム」の楽譜の最初にも掲載した「音楽の座右の銘~音楽で心得ておくべきこと~」は、シューマンを理解するための参考になりますので、抜粋してご紹介しておきます。
- 聞く耳をつくることが一番大切である。
- 音階や運指法を熱心に練習しなければならない。ただし、毎日何時間も機械的に練習するようなことは意味がない。
- 拍子を正しく守って弾くこと。
- つまらなそうな弾き方をしないように。いつも新しい気持ちで弾きなさい。
- やさしい曲を上手に美しく弾くように努力すること。これは難しい曲を平凡に弾くよりもずっといいことだ。
- いつも正しく調律された楽器を使うこと。
- 指で弾けるだけでなく、ピアノがなくても楽譜を見て歌えるように努力しなさい。それによって耳はますます鋭敏になる。
- 想像力を強化して、曲の旋律ばかりでなく、それについている和声もしっかりおぼえるようにしなさい。
- 弾くときは、誰が聞いているのかと気をつかわないこと。
- 疲れたと思ったときには、それ以上の練習はひかえること。喜びも、気分の良さもなしに練習するのなら休んだほうがいい。
- 作曲者が心にもっていた印象を曲であらわすようにしなければならない。
- 他の人と集まって、二重奏や三重奏などをする機会は逃すべきではない。歌の伴奏もしばしばするのがいい。
- もし全員が第一バイオリンを弾きたがったらオーケストラはまとまらない。したがって、どのポジションの音楽家も尊敬しなければいけない。
- バッハのフーガを熱心に弾くといい。「平均律クラヴィーア」を毎日のパンとして欲しい。そうすれば確実に立派な音楽家になるだろう。
- 合唱団に入って熱心に歌うこと。特に中声部を歌うのがいい。これは音楽的な感性の育成に役立つ。
そして最後は「勉強には終わりというものがない。」でしめくくられています。本当にそのとおり……。
これからコンサートまでの約5か月間、私も皆さんと一緒にしっかりとそれぞれの作品に取り組み、シューマンの世界を存分に楽しんでいきたいと思います。
