先週の土曜日、ジョイフルコンサートが無事終了し
とても良い一年のしめくくりをすることができました。
通常、11月に開かれる秋のジョイフル
今回はホールの抽選に外れ、12月にずれこみ冬のコンサートになりました。
何かとあわただしい時期ではありますが、
22名の皆さまが参加して下さり、練習の成果を披露されました。
レッスンの時以上に上手に弾けたかたもいらっしゃり感心!
皆さんのピアノに真剣に向き合う姿には、私も大いに刺激を受けます。
今回のジョイフルは、いつものように皆さんの演奏を楽しむ他に
今年5月に天国へ旅立たれた大木さんへ、15年間の感謝を込めて
特別な時間を設けさせて頂きました。
皆さんのコンサートのなかで、個人に対して
特別な企画を立てていいものかどうか、
かなり迷いましたが、会場の皆さまも
快く賛同して下さりとてもありがたかったです。
この企画については、協力してくださった4名以外には
お知らせしていなかったのですが
数年前に教室をやめられた男性メンバーお二人も
たまたまコンサートを聴きに来て下さっていて
一緒に大木さんを偲ぶことができ感慨ひとしおでした。
大木さんが5月のジョイフルコンサートで演奏する予定でいて
残念ながら叶わなかった
ショパンの前奏曲17番を私が代わりに演奏して
皆さんに聴いていただきましたが、
実は私は、大木さんがこの曲を弾いたのを
一度も聴いたことがありません!
ジョイフルコンサートは、
レッスンを受けて仕上げた曲で参加するのが原則です。
大木さんは、今年に入ってから体調が悪化し
レッスンに来られなくなっていたのですが
コンサートに参加するのが何よりの励みになるとおしゃるので
特別に、レッスンに来なくてもコンサート参加はOKとしました。
ただし、演奏曲は以前にレッスンを受けたことがある曲にするよう
お願いしました。
ところが大木さん、プログラムの印刷ギリギリのタイミングで電話を下さり
「ショパンの前奏曲17番がどうしても弾きたい!」と言って譲りません。
2年に1度の教室の大きなイベント、フィリアホールでのコンサートで
一度もレッスンを受けたことのない曲を弾きたいだなんて!!
さすがにこれには私もムカーーーーーッ と来ましたが
グッと我慢……!
でも結局、その数日後にはコンサートに出られる状態ではなくなってしまい
その思いは叶えられませんでした。
コンサートが終わり、大木さんが旅立たれ
しばらくしてふと、大木さんはもしコンサートに出られたとしても
それが最後のステージになることをわかっていらしたのだろうな。
人生最後に演奏する曲に
ショパンの前奏曲17番を選んだのだと気づきました。
『多くのピアニストが愛奏して止まない曲の一つ。
弾くのが楽しみです。
元気を頂けるように頑張ります。』
プログラムに寄せた大木さんのメッセージです。
この曲は、私にとっても特別な曲になりました。
人生最後に演奏する曲……私は何を選ぶかなぁ?